「味噌ラーメン 山形市」
こんな経験ありませんか?
何か食べたいものやサービスを探すとき、ついスマホで地域名と一緒に検索してしまう。私もそうなんです。
この記事を読んでくださっているあなたのお店やサービスも、きっと誰かがそうやって探しているはずです。
「どうやってこのお店を知りましたか?」と新規のお客様に聞くと、「ネットで調べました」という答えが増えていたら、これこそが前回お話した「顕在層へのアプローチ」が上手くいっている証拠です。
思い出してください。Lv.1の「マーケティングの目的は営業を不要にすること」というお話。Lv.2では、そのためにはまず最初に「欲しい!」と思ってくれている人(顕在層)に私たちの商品やサービスを見つけてもらう必要があるというお話もしました。


では、彼らはどうやって情報を探すのでしょう?
そう、答えはシンプル。「検索」です。
最新の調査によると、Googleは日本の検索エンジン市場で約78%のシェアを占めています。さらにYahoo!検索もGoogleの仕組みを使っているので、実質的にはGoogleが9割以上ものシェアを持っています。
つまり、Googleの検索結果に自分のお店やサービスが表示されることが、新しいお客様との出会いを生み出す最も確実な方法ということ。
実はこれ、特に地方の企業にとって大きなチャンス! 都会と違って競合が少ない分、ちょっとした工夫で検索の上位に表示されやすいんです。
今日は、そんな「検索で見つけてもらうコツ」について、一緒に学んでいきましょう。難しい専門用語はなるべく使わずに、明日からすぐ実践できる方法をお伝えしますね。
・Googleの検索結果ページの仕組みと3つの掲載場所
・各場所に表示されるための方法と地方企業に適した戦略
・限られた時間や予算でも効果を出せる実践ポイント
・「ホームページを作ったのに問い合わせが来ない」とお悩みの方
・地元のお客様にもっと見つけてもらいたい店舗オーナーの方
・検索対策について聞いたことはあるけど、何から始めればいいかわからない方
お客様はこうやってあなたの会社を探している
あなたも最近、何か探すときにこんな検索をしませんでしたか?
「山形 居酒屋 個室」
「米沢 工務店 口コミ」
「福島 ヨガ教室 初心者」
地域名とサービス内容を組み合わせて検索するのって、もはや私たちの当たり前の行動になってますよね。
あなたのお客様も、まったく同じことをしています。「買いたい」「利用したい」と思っている人たちは、必ずこうやって検索しているんです。
彼らの検索結果に自社の情報が表示されれば、新しいお客様との出会いが生まれる。逆に表示されなければ、せっかくのチャンスを見逃してしまう…。
「でも、どうやって検索結果に表示されるの?」
その疑問にお答えしていきます。実は、Googleの検索結果ページには3つの表示エリアがあるんです。それぞれのエリアに表示されるための方法が違うので、ひとつずつ見ていきましょう。
Googleの検索結果ページを構成する3つのエリア
例えば「庄内 和食」と検索したときの画面を思い浮かべてみてください。表示される結果は、大きく分けて3つのエリアに分かれています。

①リスティング広告エリア(一番上の部分)
検索結果の一番上に表示される「広告」マークがついた部分です。これは、お金を払って表示される広告なんです。
②地図エリア(真ん中の部分)
お店の場所を示す地図と、住所や電話番号、営業時間などの基本情報が表示されるエリアです。これをMEO(マップエンジン最適化)対策と呼びます。
③自然検索エリア(下の部分)
地図の下に表示される通常の検索結果です。SEO(検索エンジン最適化)対策によって表示順位が決まります。
大事なのは、この3つのエリアのどこかに自社の情報を表示させることです。
「へぇ〜、3つもあるんだ。どれがいいのかな?」と思われたかもしれませんね。それぞれの特徴を見ていきましょう。
① リスティング広告:今日から始められる有料の表示方法

リスティング広告って聞くと「広告か…お金がかかるんでしょ?」と少し身構えてしまうかもしれませんね。でも、実はこの広告、地方企業にとってとても使いやすい仕組みになっているんです。
リスティング広告の特徴
1. 検索ワードに連動する
「米沢牛 通販」と検索した人にだけ表示されるので、興味のある人だけにアプローチできます。欲しいと思っている人に届くから無駄がないんです。
2. クリック課金制
広告が表示されるだけでは費用はかからず、誰かがクリックしたときだけ支払います。見られるだけなら無料なんです。
3. 地域指定ができる
「山形県内だけ」「東北地方限定」などエリアを絞れるので、地方企業には特にありがたい機能です。配達できる範囲や来店可能な範囲に絞れますね。県単位、市町村単位、特定の地点を中心に、半径何キロでも指定ができます。
4. 予算設定ができる
「1日1,000円まで」といった上限を設定できるので、予算オーバーの心配がありません。1万円チャージしたら、1万円分表示されたら終了という感じで、小さく始めて様子を見ることもできます。
5. 自分で運用できる
専門家に頼まなくても、基本的な運用は自分でできます。特に最初は自分で触ってみるのがおすすめ。 広告代理店に依頼すると、契約期間(最低6ヶ月など)や月予算(10万円以上など)の縛りがあり、さらに運用手数料20%程度も必要になります。まずは小さく自分で始めて、効果を実感してから代理店の力を借りるのが地方企業には現実的かもしれません。自分で運用してみた経験があれば、代理店とのやり取りもスムーズになりますよ。
「へぇ、意外と使いやすそうだな」と思ったでしょ?
地方企業にとってのメリット
特に地方企業にとって、リスティング広告には嬉しいメリットがあります:
💡 競合が少ない
大都市に比べて広告を出す企業が少ないので、クリック単価(1回クリックされるごとに支払う金額)が安いことが多いんです。
💡 地域限定で効率的
「山形県 美容院」などの検索に絞って広告を出せるので、遠方の人に無駄に表示されず、効率よく地元のお客様にアプローチできます。
💡 すぐに効果が出る
設定すればその日から表示が始まるので、即効性があります。「来週のイベントを告知したい!」といった場合にも間に合います。
競合状況をチェックしよう:戦えるのか見極める
地方は競合が少ないと言っても、リスティング広告を始める前には、必ず自分の業種の競合状況を確認し、自分の業種が広告で戦いやすいかどうか確認しておくことが重要です。なぜなら、業種によって広告費の相場が大きく異なるからです。
弁護士や不動産、医療関係などの分野は、利益が大きいため大手企業が高いお金を払って広告を出しています。そのため、個人や中小企業がこうした分野で広告を出しても、なかなか上位に表示されません。
地方企業にとっては、地元の特色を生かした商品やサービスに絞って広告を出すと、比較的少ない予算でも目立つことができるでしょう。「〇〇市 パン屋」「△△町 和菓子」など、地域名を入れたキーワードが狙い目です。
費用対効果を考えよう
リスティング広告を始める前に、簡単な計算をしておくと安心です。
例えば小売業の場合:
– 商品の平均単価 × 利益率 = 1商品あたりの利益
– クリック数から問い合わせ数、来店数、購入数を予測する
「クリック100回で1件購入してもらえるなら、1クリックあたりいくらまでなら赤字にならないか」を計算しておくといいですね。
② MEO対策:地図エリアで目立つ方法

MEO(マップエンジン最適化)対策は、Googleマップ検索結果の「ローカル検索エリア」に露出して目立つようにする方法。
すごく、カンタンです!
特に店舗や事務所がある地方企業にとって、このエリアに表示されることは大きなチャンス。しかも、基本的に無料でできるんですよ。
MEO対策のポイント
この4つのポイントを押さえればOKです。
1. Googleビジネスプロフィールに登録する
まだ登録していない方は、今すぐ登録しましょう!無料で始められます。
2. 基本情報をしっかり埋める
「ま、これくらいでいいか」と手を抜かず、すべての項目を埋めましょう。特に営業時間や定休日はお客様が最も気にする情報です。最新に保っておくことが大切です。
3. 写真と動画をたくさんアップ
「百聞は一見にしかず」という言葉通り、お店の外観、内装、商品、スタッフの写真など、できるだけ多くの写真をアップしましょう。5枚より10枚、10枚より20枚の方がずっといいです。動画もあれば最高ですね!
4. 口コミを増やす
お客様に「よかったら口コミを書いてください」とお願いするのを忘れずに。口コミへの返信も大切です。「ありがとうございます」と一言返すだけでも印象が変わります。
Googleが地図エリアを重視する理由
Googleが地図エリアを検索結果の上位に表示している理由も、知っておくとより理解が深まります。
食べログやぐるなび、じゃらんなどの大手ポータルサイトは、掲載店舗の数だけウェブページがあるため、ページ数が圧倒的に多くなります。
・中小企業では20ページほど、中堅・大企業では40ページ前後が一般的
・ポータルサイトは数千・数万ページもあるところも!
従来のGoogleのロジックだと、こうしたポータルサイトが検索結果の上位を独占してしまうんです。
でも、Googleの理念は「検索する人の悩みを解決すること」。本当に地域に根ざした良いお店や企業を探している人に、大手ポータルサイトばかりを表示するのは本末転倒ですよね。
だからGoogleは、地図エリア(MEO対策)を自然検索結果より上に表示させることで、実際の店舗や事業所を持つ地域ビジネスを応援しているんです。しかも、ポータルサイトはGoogleビジネスプロフィールに登録できないよう制限されています。
つまり、店舗や事業所を持つ地方企業にとって、MEO対策は大手ポータルサイトを超えるチャンスなんです!
地方企業にとってのMEO対策の強み
MEO対策は、地方企業にとって本当に強い味方になります:
💡 地域密着型のビジネスと相性抜群
お客様が「近くの〇〇」を探すときに真っ先に表示されるチャンスです。
💡 競合が少ない
地方では意外とMEO対策をしっかりやっている企業が少ないので、ちょっとした対策でもかなり目立つことができます。
💡 無料でできる
基本的にお金はかかりません。時間と手間はかかりますが、費用対効果は抜群です。
💡 近くにいる人に表示される
スマホで「近くの〇〇」と検索すると、位置情報をもとに近い店舗が優先的に表示されます。地元のお客様にアピールするのに最適です。
💡 大手ポータルサイトより上に表示される可能性が高い
自然検索では勝てなくても、地図エリアならポータルサイトに勝てるチャンスがあります。
③ SEO対策:じっくり効果を出す検索対策

SEO対策とは、検索エンジンからの評価を高めて、自然検索エリアで自社のWebサイトやページを上位に表示させるための施策のこと。「検索エンジン最適化」とも言われます。
お金をかけずに検索結果の上位に表示されるための取り組みで、リスティング広告と違って表示に費用はかかりません。が、効果が出るまでに少し時間がかかります。
「SEOって難しそう…」と思われるかもしれませんが、こちらも基本的な考え方は至ってシンプル。
SEO対策の基本:「Googleの気持ちになる」
SEO対策を理解するコツは、Googleの立場になって考えることです。Googleの使命は「検索する人の悩みを解決すること」。
つまり、「この人の悩みを解決できそうなサイトはどれだろう?」とGoogleは考えているわけです。
Googleが見ているポイント
1. 情報量(ページ数)
「情報が少ないサイト」と「情報が豊富なサイト」、どちらが悩みを解決してくれそうでしょう?もちろん後者ですよね。Googleも同じように考えます。
地方企業のサイトは情報量が少ないことが多いので、自社サイトにブログを設置して、定期的に記事を投稿するといいでしょう。例えば:
– 地域の気候や特性に合わせたアドバイス
– 地元ならではの活用方法
– お客様からよく聞かれる質問と回答
こんな記事を少しずつ増やしていくと、サイト全体の評価が上がっていきます。
2. 記事の質
ただページ数を増やすだけでなく、内容の質も大切です。良い記事とは:
– わかりやすい(専門用語をなるべく避け、図や写真で説明)
– 具体的な解決策がある(「こうすればいいよ」と明確に示す)
– オリジナルである(他のサイトのコピーではない)
地方企業の強みは、その地域ならではの情報を発信できること。「全国どこでも同じ情報」ではなく、「この地域だからこそ」の視点を大切にしましょう。
3. 専門性と信頼性
「素人が書いた記事」と「専門家が書いた記事」、どちらが信頼できそうでしょう?Googleも専門性を重視します。
だから、プロフィールページをしっかり作り、あなたや会社の経験、資格、専門分野などを明記しましょう。地域で長く商売をしているなら、その歴史も強みになります。
地方企業に適したSEO戦略
地方企業がSEO対策で効果を出すには、こんな戦略がおすすめです。
1. 地域名を含むキーワードで勝負
「エアコン修理」は競争が激しいですが、「山形 エアコン修理」なら比較的狙いやすいです。地域名×業種で検索上位を目指しましょう。
2. 地域密着型の情報を発信
「この地域だからこそ知っている情報」「地元の人にとって役立つ情報」を発信しましょう。地元の季節イベントや地域特有の課題などがテーマになります。
3. 実店舗の強みを活かす
店舗や事務所の写真、スタッフの紹介、地域での活動の様子など、オンラインだけのビジネスにはない魅力を伝えましょう。
地方企業がすぐにできるSEO対策
今週からでも始められるSEO対策をご紹介します。
1. 自社サイトにブログを設置
WordPressなどのCMSを使えば、専門知識がなくても簡単にブログが始められます。アメブロやnoteなど外部ブログサービスだとSEO対策にならないので注意!自社サイト内にブログを設置することが重要です。
2. 地域名を含むタイトルの記事を書く
「【山形】季節の変わり目におすすめのケア方法」など、地域名を入れた記事を書きましょう。
3. お客様の悩みに答える記事を書く
よくある質問や相談をもとに、具体的な解決方法を提案する記事を書きましょう。
4. 事例や実績を紹介する
お客様の声や提供したサービスの様子を、写真や動画を交えて紹介しましょう。
5. 会社やスタッフの紹介を充実させる
経歴、専門分野、得意なこと、地域との関わりなどを詳しく紹介しましょう。
どこから始める?3つのエリアの優先順位
「全部やりたいけど、何から始めればいいの?」
そうですよね。限られた時間と予算で効果的に取り組むためには、優先順位を決めることが大切です。
一番の上の「リスティング広告」から順番に、自社が勝負できるかを見ていくのが基本ですが、地方企業のみなさんは、以下もヒントにしてみてください。
地方企業におすすめの優先順位
1. 店舗・事業所がある場合:まずはMEO対策
一番手軽で効果も出やすいMEO対策から。今週末に写真を撮って、情報を更新してみませんか?
2. すぐに結果を出したい場合:リスティング広告
イベントや季節商品など、今すぐ告知したいことがあれば、リスティング広告が効果的。少額から試せるので、実験的に始めてみるのもいいですね。
3. 長期的な視点で取り組むなら:SEO対策
地道な取り組みですが、一度上位表示されると長期間その効果が続くのがSEO対策の特徴です。毎週1記事など、無理のないペースで継続しましょう。
理想的には、これら3つをバランスよく組み合わせると、より多くのお客様との出会いが生まれます。ただ、すべてを同時に始めるのは大変なので、優先順位を見極めて、できることから少しずつ進めていきましょう。
やってみよう!:レベル3 クエスト
今週中に取り組む5つの課題です。検索対策の第一歩を踏み出すために、チャレンジしてみてください!
1. Googleで自社名を検索してみる
自社がどのように表示されているか確認してみましょう。表示されない場合は特に対策が必要です。
2. Googleビジネスプロフィールをチェック
登録済みなら情報が最新か確認し、未登録なら今すぐ登録しましょう。写真は最低でも10枚以上アップすると効果的です。
3. お客様が使いそうなキーワードを考える
お客様がどんな言葉で検索しそうか、5つ以上リストアップしてみましょう。地域名を含めるのを忘れずに!
4. 競合サイトのページ数をチェックする
「SEOチェキ」を使って、競合サイトのページ数(インデックス数)を調べてみましょう。自社サイトと比較して、自然検索で勝負できるか確認します。
5. 大手ポータルサイトとの関係を見直す
自社が食べログやじゃらんなどのポータルサイトに掲載されている場合、そこでの情報も最新にしつつ、Googleビジネスプロフィールをより充実させる方針を検討しましょう。
レベルアップ

おめでとうございます!あなたは検索対策の基本をマスターしました!
思ったより具体的でシンプルだったでしょう?
検索結果の3つのエリアを理解したあなたは、もう「どうやったらウェブで見つけてもらえるか」という基本を知っています。あとは実践あるのみ!
特に地図エリア(MEO対策)は、地方の店舗や事業所にとって大きなチャンスです。まだ取り組んでいない方は、ぜひこの週末にでも始めてみてください。あなたの会社やお店を探している人が、もうすぐ見つけてくれるようになりますよ。
この知識は、これからのWebマーケティングの基盤となる重要なスキルです。次のレベルに向けて、一緒に成長していきましょう!
💡① Googleの検索結果は3つのエリアで構成されている
– リスティング広告(すぐに効果あり、費用がかかる)
– 地図エリア(MEO対策:地域ビジネスの味方)
– 自然検索エリア(SEO対策:じっくり効果を出す)
💡② MEO対策は地方企業の強力な武器
– Googleビジネスプロフィールを活用しよう
– 写真・動画・口コミで存在感を高めよう
💡③ 地域に特化した戦略で差をつけよう
– 地域名を含むキーワードで検索上位を狙おう
– 地元ならではの情報を発信しよう
・集客力 +15 【達成】
・検索対策力 +20 【達成】
・地域特化戦略力 +10 【達成】
次回は「【Lv.4】潜在層へのアプローチ:興味はあるけどまだ欲しくない人の心をつかむ方法」についてお伝えします。お楽しみに!
